平成27年度活動報告
第35回建築文化講演会
日 時 平成27年10月17日(土) 14:30~16:30
会 場 岐阜県図書館(岐阜市宇佐4-2-1 TEL058-275-5111)
講 師 建築家 中村 拓志 氏
演 題 『 ふるまいのデザイン 』
170名強の方の参加がありました。
多くの方に来ていただきありがとうございました。
全体の1/3ほどが学生でした。
「ふるまいのデザイン」の文化講演会
報告者:桂川麻里
毎年建築士会主催で行われる建築文化講演会ですが、私はいつも講演を聴きに来る立場でした。 しかし今年初めて女性委員会の一員として受付の仕事を行いました。
この文化講演会は入場料500円ですが、学生さんは無料で聴くことが出来るので受付時には学生証の提示をお願いしております。
受付時にその割合を見ていると学生さんの数が圧倒的に多く、講師の中村拓志さんは若者に大変人気があることがわかり、講演を聴くことが楽しみになりました。
講演は「ふるまいのデザイン」というテーマでした。
建築は昔から平面のみならず立面的にもこういう「ふるまい」をして欲しいという思いから造られているという内容でした。
その例として、何気なく歩いたりしていた庭の飛び石は、下を見て欲しい場所、廻りを見て欲しい場所等で石の間隔を変えていたり、雪見障子は座ってこの風景だけを見て欲しいという事で座らないと外を見られないようにしているという事等を挙げていました。
その後中村先生が設計した建物をいくつか紹介して頂きながらどういう手法を用いているか教えて頂きました。
東急プラザ表参道原宿では1つ目に屋上に無料休憩所を配し「シャワー効果」で階下の店舗で買い物をしてもらう手法、2つ目に屋上に立ち寄ってもらう為に出入口に鏡を色々な角度で配し多くの人が出入しているように見せることで入るのを躊躇している人も入りやすくする「ハーメルンの笛吹効果」を利用した手法、3つ目に屋上には「すり鉢状の空間」を設けそこにいる知らない人々でも一体感を味わえる手法を用いていることを教えて頂きました。
狭山湖畔霊園の管理休憩棟では、座っている時と立っている時とは視線のふるまいが違うという事から、軒を深くし、立っている時は建物の周りの水面とそれに移る木々しか見えないが、座った時には遠くの景色が見渡せるようにしているそうです。
それ以外にもたくさんの手法を実例を挙げて話して頂きました。
講演後は質疑応答の時間を設けられており、私は質疑者にマイクを持っていく仕事も行いました。 質疑も学生さんが積極的でしかも県外からだと聞いて驚き、私ももっと勉強しないといけないと思いました。
今回は受付とマイクを持っていくという仕事もさせて頂いて、違った視点で講演を聴くことが出来ていつも以上に楽しい講演会でした。
(講演の様子)