岐阜県建築士会 女性委員会

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平成23年度活動報告全建女 京都大会

全建女 京都大会 2日目

分科会A-3コースの渉成園にて

平成23年度全国女性建築士連絡協議会 京都大会

2日目 2月18日(土)
      ~12:30 フィールドワーク
         A-1 : 秦家と修徳学区 ~景観まちづくりの先進事例
         A-2:伏見 ~界わい景観整備地区の景観まちづくリ
         A-3:京都駅周辺 ~景観論争の歴史と未来(岐阜県参加)
         B :大山崎 ~環境共生住宅の原点「聴竹居」に学ぶ
         C :堀川東 ~京に受け継ぐ伝統の技
         D :三条通 ~近代建築のさまざまな再生方法と活用
         E-1:祇園町南側地区 ~伝統建造物群保存地区のまちづくリ
         E-2:姉小路界わい ~まちなみ整備と暮らしを守る
         E-3:清水学区 ~歴史的まちなみを守る防災システム
         F :明倫学区 ~明倫学区の子どもの暮らし今・昔
         G :六原学区 ~地域の高齢化・空き家対策への新たな取り組み(岐阜県参加)
  13:00~15:00 分科会&各コース意見交換
  15:15~16:30 全体会 閉会式



A分科会(景観まりづくり)に参加して
 
                      報告者:長瀬八州余
 
 A分科会は全体の括りとしては景観まちづくりですが、フィールドワーク用に3班に分かれています。
A-1 秦家と修徳学区~景観まちづくりの先進事例
A-2 伏見 ~界わい景観整備地区の景観まちづくり
A-3 京都駅周辺 ~景観論争の歴史と未来
その中で私たち岐阜県からの参加者のうち2名は、A-3に参加しました。
A-3のコースルートは、京都駅(屋上庭園)→名勝渉成園(しょうせいえん)→東本願寺 御影堂、阿弥陀堂修復現場、諸殿拝観→昼食(ホテルカンラ京都)→分科会会場(ウイングス京都)です。
昨晩から雪が降りはじめて、朝にはうっすらと積もっていました。京都としては雪が降るのは珍しいとうことでした。
京都中央郵便局前に8時15分の集合で約40名が集まりました。3つのグループに分けて京都駅にあるエスカレーターに乗って屋上庭園に向かいますが、雪の為屋上は閉鎖でした。屋上庭園から市中を眺めて今の状態を考える予定でしたが、下の階の隙間から眺めるだけで全体を見ることができませんでした。
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(雪の為に閉鎖になっています。) 
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(京都駅での見学の様子 京都の人は紫色の服を着ています。)

足下を気にしながら、京都駅から北へ徒歩10分ほどのところにある国の名勝「渉成園」へ向かいます。
「渉成園」は、東本願寺の飛地別邸であり、庭園は東山を借景として造られ、東側に「印月池(いんげつち)」、西側に建物を配した池泉回遊式です。
眺望景観論争をきっかけに京都市では優れた展望景観や借景の保全・創出を図るため、1997年(平成19年)「京都市眺望景観創生条例」を制定し、その結果、38ヶ所の地域が選定されました。渉成園はこれに基づいて近景デザイン保全地区に指定され、庭園から500mも区域においては、眺めを阻害してはならないという建築物や工作物のデザイン基準が定められています。
雪景色を見ながら、説明を聞きながら見学をします。女性委員の担当の方はここへは6~7回ほど下見に来て見えたということです。下準備に費やしたご苦労が大変だったと思いました。
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(渉成園の見学風景 雪景色がきれいです。)

次に東本願寺に向かいます。ここでは東本願寺から2名、工事現場から1名の方が説明に付いてくださいました。
非公開の御影堂門の2階に上がり内部を見学をしました。次に約6年かけて改修が終わった御影堂でお参りをして、今年から改修工事が始まっている阿弥陀堂の修復現場の見学です。御影堂で使用していた素屋根を転用して阿弥陀堂に使用できたので、工期短く、コストも少し安くなったということでした。
展示コーナーがあったので、どうしてですかと尋ねたところ、この工事は檀家さんの御寄進で成り立たっているので、寄進者に対して報告義務があるのでこのようにコーナーを設けていますということでした。全国から信徒の方が沢山みえているということです。
この後、非公開の大寝殿・大玄関、宮御殿、白書院・能舞台等を見学し、当初予定には入っていなかった高松伸設計の視聴覚ホールを見学して昼食になりました。
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(阿弥陀堂修復見学 貸し出しようヘルメットを着用して見学)

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(きれいになった御影堂)


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(宮御殿の朱い畳縁)

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(高松伸設計の地下ホール 視聴覚ホールとして使用されている)


雰囲気の良いレストランでしたが、時間が限られているので、いつもは一品ずつ出てくる食事がもうすでにテーブルに並んでいました。でも美味しかったです。
タクシー移動で分科会会場に向かいます。
A-1、A-2、A-3合同で分科会が行われます。前日の基調講演で講師をされた高田光雄先生が司会をして話を進められました。
まずは各々のコースの説明で、職住共存地区である修徳学区を歩くA-1コースは、一般市街地での先進的は景観まちづくりの事例を、伏見の旧市街地を歩くA-2コースでは、京都市の新景観条例の果たす役割を、京都での景観論争の発端にあたる京都駅周辺を歩くA-3コースでは総論としての京都の景観政策を視察したという説明で、3コースがセットになって一つの流れになっているということでした。
参加者全員に、キーワードを3つ書いて、見学で感じたことを書いてくださいと、昼食時に用紙を渡されていました。その用紙をもとにして分科会は進められました。皆さんいろいろと意見を述べられましたが、その中で一番印象に残ったのが、「良いとか悪いとかは別として、京都タワーも時間が経過すれば馴染んでしまう物なのだ」という意見でした。慣れということは恐ろしいと思いますし、生活するということはそういうことなのだと再確認をしました。
例年よりも分科会に時間が割かれていたと思いますが、やはり時間が少なかったです。




G分科会(テーマ:高齢社会)に参加して
報告者:下川滝美
 
今年は京都府建築士会が準備していただいたフィールドワークと岡山県建築士会の事例発表「手すりの会紹介~いつまでも我が家で暮らしたい~」の二本立てでした。
フィールドワークは東山区の六原学区で高齢化と空家対策への取組み(住み続けたいまちづくりを目指す)でした。
今回の分科会は河内運営委員長が司会を務められて京都の方々と私はアシスタントという立場での参加となりました。12月頃より準備をされて本当にお疲れ様でした。
フィールドワークという形式が初めてだったこともあり戸惑いもありましたが最近まちづくり委員会で県内の古い町並みを見ているせいかとても楽しく参加をさせて頂きました。
この地区は高齢化率が32.3%持家と借家は半々の地域です。空家は全体の2割ということで人口も減少しているようです。地域の取組みを事前に説明していただいてから町歩きをしました。
1件だけを除いて全てが空家という路地もありました。残っている家の方が、周りが空家と思われないように空家の前にも花を飾っているという工夫。
古い京町屋が「京町屋まちづくりファンドの事業」で再生され保存されて生活をし続けている様子なども見学をしました。「あじき路地」もまた築100年ほどの町屋長屋ですが大改装をして「ものづくりなどを頑張っている若者」が大家さんをお母さんと呼ぶ職人の住まう町屋長屋として再生されました。岡山県の事例も同じく「住み続けたい」をキーワードとした発表でした。
高齢になっても住み続けられるためには・・・ということをいろんな視点から考えることができました。

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京町屋まちづくりファンド事業で再生された店舗

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あじき路地

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空き家が並ぶ路地