岐阜県建築士会 女性委員会

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平成22年度活動報告

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見学会 郷邸迎賓館見学

茶室前にて集合写真


日 時:平成22年9月3日(金)
会 場:㈱郷鉄工所内 郷邸迎賓館
      (岐阜県不破郡垂井町表佐58-2 電話0584-22-1122)
参加者:24名


 

郷邸担当者の矢野氏より説明を受けながらの見学の様子。

見学後、参加者の交流会

 

「郷邸 見学会」

                                報告者:宇佐美泉
 
93日(金)猛暑の中、委員会のメンバーをはじめ岐阜県教育委員会の舘 龍午氏や石川県・愛知県の女性委員会の方・インテリアコーディネーター協会の方々等の出席を頂き、約30名で盛況に開催することができました。
 始めに、郷邸の概要を少し書かせていただきます。(資料:郷邸現代数寄屋住宅より)
所在地: 不破郡垂井町表佐 株式会社 郷鉄工所内
用 途: 専用住宅(当時の経営者の住宅で、現在は使われていません)
構 造: 木造一部RC造 2階建て
設 計: 安藤 金左エ門氏(大工の棟梁)
施 工: 同 上
竣 工: 昭和46年3
 とにかく大工仕事はどこをとってもすばらしく、材料も今では入手不可能な物ばかりでただただ感心の連続でした。
和室の柱(木曽桧柾)・床柱(京都栗・本桑柾)長押・天井・欄間(朱漆仕上げ)等言うに及ばず、洋室(食堂・応接室)に至っても素晴らしかったです。特に食堂の天井竿が杉柾丸けずり60φ@360で、それが東側にある5間の縁側まで続いており、当時材木を納められた材木店の店主の方が、「今では、これだけのものは揃わないでしょう。」と言っておられたのが印象的でした。
 2階の和室では、床の間(和室8帖)と次の間(和室6帖)の天井板が、春日杉杢の4間(24尺)通しの一枚板目すき貼りであったのが圧巻でした。主人寝室の壁は、龍村美術織物の布クロス貼りだったり、から紙や手すき和紙は京都唐長。ふすまの引き手はツイシュ(推漆・伝統工芸品)や七宝焼きだったりと、細部においても超一流の技と材料でしつらえてあったのには、ただただ感心してしまいました。
 とてもすばらしい大工仕事と材料で造られたこの住宅が、これからもずっと維持保存して頂けることを願って、郷邸をあとにしました。