平成30年度活動報告
平成30年度 第28回全国女性建築士連絡協議会(高知)その2 基調講演、大交流会報告
日時:平成30年7月28日(土)
基調講演
会場:高知県立県民文化ホール
(高知市本町4丁目3-30 電話088-824-5321)
大交流会
会場:三翠園
(高知市鷹匠町1丁目3-35 電話088-822-0131)
参加者:3名
基調講演を聴いて
報告者:長瀬八州余
テーマ「未来へつなぐ居住環境づくり」~一周おくれで先頭に 伝統こそ最先端~
講師:山本長水建築設計事務所主宰 建築家 山本長水(やまもと ひさみ)氏
講師の山本氏については「土佐派の家」しか知識がなく、エキスカーションで紹介のあった「かたつむり山荘」も全く知らず、今回の講演を聴きました。
同じ四国でも高知県と香川県では全く異なり、高知は雨が多く木がよく育つ土地柄で、その木を使い、昔からの伝統の素材(和紙、漆喰等)を使っている。職人の仕事を大事にし、安くて安全な家を作る事をしてきましたという事でした。
かたつむり山荘から始まり、熊谷邸、白と黒のある家、県立中芸高校格技場、相愛本社、東津野村公営住宅、県営住宅木造3階建、稱名寺、横すべりごめんの家と写真を見ながら説明をされました。
ⅰ)かたつむり山荘は向かい側の山から木を切り出して、運ぶので、流通距離が短く、安くできると考えた。丸太のまま使うので構造的に木にストレスが少ない。
ⅱ)東津野村公営住宅については、10人の建築家が棟ごとに分担して設計。同一面積・同一予算、五寸勾配いぶし桟瓦の切り妻の屋根、土佐漆喰・スギ板の外壁の材料という決まりで後は自由にすることができた。
ⅲ)木製外部サッシュについて、片引きにして、耐風強度をクリアしている。
ⅳ)天井裏を作らず、骨組みを隠さないように、見せるようにしている。
あるとき、「1階に居て、2階で子どもがうるさくしたらどうするか」と聞かれて、「それは躾で対処して欲しい」と申し上げたと話されました。
質疑応答では
質疑:今までやられた作品で印象に残っている作品は
応答:特別印象にどうのこうのということはないが、全般に無理をしてこなかったように思う。どこかに逃げを用意していたように思う。致命的な失敗はしてきていないと思うと話されました。
質疑:かたつむり山荘の時の木材の乾燥はどうしたのか
応答:林の中で伐採して、葉付き乾燥をおこなった。葉が茶色になるまでゆっくり時間をかけて寝かせるので、割れがおきない。他の物件についても、乾燥待ちなので、設計時間が延びてもOKというときもあると話されました。
隣でパソコンの操作をしていた女性は、昔山本氏の設計事務所でお勤めしていた人だそうです。パソコンの操作をしながらも先生にお茶を差し上げたり、先生が言いよどむと、助けを出したりしてみえました。よい関係を築かれているのだなあと思いました。
たくさんの話をうかがうことができて、楽しい講演会でした。
ありがとうございました。
(会場の様子)
(講演の様子)
大交流会に参加して
報告者:長尾則子
大広間に沢山の丸テーブル、中央のステージに各県の女性委員長が並び、順に1分ずつ発表の最中に私は席に座ることが出来ました。台風到来、事前購入の復切符を高知駅で取替し、少し遅れてしまいました。
大勢の元気な建築女子の方の熱気があふれ、居心地の良い交流会でした。
テーブルには、クジラ肉の串カツやクジラハム、うつぼのから揚げ、カツオのたたきなど高知ならではの食事がならび、飲み物も美味しくわいわいとどのテーブルも自由に交流がなされ楽しい時間でした。
私の隣は、高知県建築士会青年委員会副委員長 横畠康さんと熊本県八代市建設部建築指導課 盛髙麻衣子さんでした。盛髙さんは「被災地の現状報告」を発表された方で、聡明な方でした。横畠さんは、中盤にバンドでドラム演奏もされ、会を盛り上げていました。
有名なアイスクリンには、最初から最後まで長い列ができ、お祭りの屋台のようなのりでした。ゆっくり食べることが出来ないくらい話も弾み、あっという間の2時間でした。盛り上げ上手な高知県の方々のおもてなし精神に感動し、あらためて感謝いたします。
(↑交流会場の様子)
(↑高知県の郷土料理 皿鉢料理)
(↑アイスクリン)
(↑高知建築士会の一級建築士バンド”Arby's”にる演奏)
夜のエキスカーションに参加して
報告者:長尾則子
全建女に、二次会があるなんて・・・?すごくない?そんな印象が最初ありましたが、高知の方々のおもてなしで、日本酒のおいしいバーに連れて頂き、そこでは、べろべろの神様がテーブルに来て、可杯(と書いてベクハイと読む)を使って独楽が当たった人が皆の唄で囃し立てられながら飲み干す楽しいお座敷遊びで盛り上がりました。
桂川さんが、何度も一気飲みで飲み干すのを隣でみていて、あんなにお酒に強いなんて、とても頼もしく魅力的に思いました。
(↑お座敷遊びの様子)