令和4年度(2022)活動報告
第64回建築士会全国大会 あきた大会 その1
オレンジの色は遠くからでもよくわかりました。
第64回 建築士会全国大会 あきた大会 に参加して
報告者:長瀬 八州余
大会は10月14日ですが、前乗りで13日に秋田市に行きました。桂川さんと私は新幹線で、高野さんと伊藤さんは飛行機での移動でした。
14日は早めに会場へ行って、会場内を見学して、10時から各セッションに参加します。
会場の「あきた芸術劇場ミルハス」は、新たな秋田の文化芸術の創造拠点として、2022年6月、秋田市千秋明徳町の秋田県民会館跡地に開館しました。秋田県と秋田市が共同で整備した全国でも例のない文化施設です。
(↑お堀越しに会場を見る)
秋田駅から徒歩10分ぐらいで、移動の楽な会場設定でした。
千秋公園(久保田城跡)周りのお堀には蓮が植わっていました。季節には蓮の花が咲いてきれいだろうなあと思いました。
(↑季節外れの蓮が咲いていました。)
名札等は事前に岐阜県建築士会事務局へ送られていたのですが、大会冊子等を受付でもらいます。セッション会場はミルハスだけではなく、周辺の建物も利用しています。各々の会場へ向かいました。
私はミルハスが会場だったので、3階ホワイエに展示してある「女性委員会 ポスターセッション」のパネルを見てきました。
(↑ポスターセッションのパネル展示の様子)
福祉まちづくりセッションに参加の桂川さんは、当日の発表もあるので前日からのリハーサルに参加で忙しそうでした。
当日も朝早くに出かけていました。
高野さんは歴史まちづくりセッション、伊藤さんは景観・街中(空き家)まちづくりセッション、長瀬は女性委員会セッションへ参加しました。
一部のセッションではZOOM等を利用しての一般参加もあったようです。
セッション終了後、昼食会場で集まり、予約していたお弁当をいただきました。
今回お弁当は2種類あり 鶏めし(900円)と秋田の弁当「け」!(1,200円)でした。お茶は付いていませんでした。
(↑鶏めし)
(↑秋田の弁当「け」!)
(↑食事会場の様子)
13:00から大ホールにて記念対談がおこなわれ、15:00からは大ホールにて式典がおこなわれました。会場が同じだったので、移動する事なく楽でした。
(↑記念対談の様子)
式典後、徒歩にてすぐ側の「秋田キャッスルホテル」へ移動して、大交流会に参加しました。岐阜県からは私たち4名と石黒会長、前会長の藤井さんが参加されました。
19:30頃閉会となり、徒歩にてホテルへ戻りました。
お天気がよく、暑いぐらいの天候でした。
15日は、エキスカーションに参加です。伊藤さんはHコースの「白井晟一 秋田時代を探る」に参加し、そのまま飛行機で帰路につきました。
桂川さんと長瀬はGコース「商家のまちなみと内蔵の探訪」に参加です。Gコースでは石黒会長もご一緒でした。
(↑増田町 日の丸醸造本社 内蔵前にて)
私たち二人は、秋田でもう一泊して、16日は秋田県女性委員会が「和の空間ガイドブック」で紹介していた角間川地区の3住宅(旧本郷家住宅、旧北島家住宅、旧荒川家住宅)を見学して、帰路につきました。
(↑3住宅のたたずまい)
秋田県では珍しく4日間ともお天気がよく、上着の必要もないぐらいの暑い天気でした。
今回の大会参加者は、申し込みは約2,000名で実質は1,600名ぐらいではないかということでした。
式典で秋田県会長の淡路氏が準備期間5年と話していました。コロナ禍で1年広島大会が延期になっているので、増えたのでしょう。運営にあたり、いろいろとご苦労なことがあったと思います。
初めての秋田県で楽しい時間を過ごすことができ、秋田県建築士会の皆様ありがとうございました。
記念対談
演題「秋田杉、そして建築の挑戦」
~「“秋田発”世界標準の大学」を支える「美しすぎる図書館」~
モンテ・カセム氏
国際教養大学理事長・学長
仙田 満 氏
建築家(中島記念図書館の設計者)
報告者:高野 栄子
秋田市には偏差値は東大並み、就職率100%のグローバルスタンダード大学である国際教養大学があります。その大学にある24時間、365日開館している「中島記念図書館」についてのお話でした。私は実際に2度この図書館とこの大学を訪れる機会があり、その思い出と共に興味深く話を聞きました。
この図書館は、RC造の中に木構造を取り入れた混構造で、段状書架と傘型屋根が特徴の建物です。「本のコロセウム」をテーマに安らぎのある空間で学生に学習意欲を喚起させるそうです。
日本の三大美林とされる秋田杉をふんだんに使った屋根は秋田の雪対策で、落雪屋根になっているようです。またその秋田杉は市場流通材を使用し、ハイサイドライトや伝統技法を用い、繊細で奥行きのある空間を演出しているとのことです。
問題点としては冬の暖気が上へ流れ下段が寒いということがあり、空調については課題があるようでした。
この図書館を設計した事務所がそのあとで設計したのが、石川県立図書館だそうです。
秋田の図書館の発展系として作ったそうです。次年度は全建女が石川県で開催されますのでぜひ石川県立図書館を見学したいと思いました。
秋田にとってこの大学とこの図書館が「シビックプライド」であることをよく理解できる対談でした。また秋田杉に興味が沸く内容でした。とても勉強になりました。
大会式典に参加して
報告者:伊藤 麻子
あきた芸術劇場ミルハス大ホールにて午後3時から始まりました。照明が落ち太鼓が打ち鳴らされる中、不意にホール後面入り口から「わりぃごはいねがぁ~!」とナマハゲが4-5人入場してステージにあがり、勇壮な太鼓と振りで我々を魅了してくれました。気づけば参加者で大ホールはほぼ満員となり、久しぶりに気分が高揚しました。
秋田県建築士会副会長の開会宣言に始まり、秋田県建築士会会長、近角連合会長のお話があり続いて、国交省大臣(代理)、林野庁長官、秋田県副知事、秋田市副市長らご来賓のご挨拶がありました。
国産木材、特に杉について記念対談のテーマにも取り上げられるように今回のキーワードになっているようです。ミルハスの外部内部は浮造りの杉板を型枠としたコンクリート壁面の陰影が美しく、また大ホールの内壁にも割肌調の杉のブロックが用いられていて、秋田の人たちの杉に対する深い造詣がうかがい知れました。
(↑なまはげ太鼓のオープニング)
(↑会場の様子)
大交流会に参加して
報告者:伊藤 麻子
会場はミルハスのすぐ近くの秋田キャッスルホテルで行われました。ナマハゲ、ミス秋田も乾杯に参加して華やかに始まりました。大変な賑わいではありましたが、黙食とマスク着用での会話は守られていたと思います。秋田は米どころ、酒どころということで、塩むすびが各テーブルにあり、日本酒の飲み比べもできました。乾杯の時の日本酒といぶりがっこ、きりたんぽ汁が美味でした。アトラクションでは秋田音頭の踊りとお囃子でとても楽しく盛り上がることができました。最後に秋田県建築士会副会長が締めのご挨拶の際、声を詰まらせる場面があり、コロナ禍のなかでの実現はいかに大変だったかが想像できました。
(↑なまはげとミス秋田)
(↑秋田音頭の踊り)
(↑懇親会場の様子)