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令和4年度(2022)活動報告

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令和4年度 第31回全国女性建築士連絡協議会(東京)その3 分科会報告

C分科会の様子



★令和4年度 第31回全国女性建築士連絡協議会(東京)
日時:令和4年7月17日(日)~18日(月 海の日)
会場:日本建築学会建築会館とZOOm
    東京都港区港区芝5丁目26ば番20号
参加者:分科会合計参加者:224名

      (岐阜県から 対面4名、リモート2名)
テーマ:「未来へつつなぐ居住環境づくり」~これからの快適な健康な住まい~

【分科会リスト】

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岐阜県はC分科会(2名)、D分科会(3名)、E分科会(1名)に参加しました。

分科会参加合計人数

A分科会:35名
B分科会:44名
C分科会:31名
D分科会:51名(会場参加20名+WEB参加31名)
E分科会:20名
F分科会:20名
G分科会:23名

 




■C分科会「福祉まちづくり」/建築士の基礎知識」 に参加して

報告者:下川 滝美

 

いつもの形での分科会の様子をリモートという形で参加ができたのはとても嬉しいことでした。建築会館の会議室で会場のみなさんと同じように発表者の報告を聞け、また会場からの質問もこじんまりと会場だったこともあり会場で聞いているような感じがしました。

C分科会の参加者は会場とリモートと合わせて54名でした。

音声のトラブルや画面共有がうまくいかないこともあり残念な面もあったのですが分科会としては有意義な時間をすごすことができました。

千葉県建築士会の田野さんは以前からこの分科会で報告を受けていたのでどんな活動をしているかが今回じっくりお聞き出来てよかったです。

思いはみな同じで建築士がこの分野にかかわることで利用者の本位でない改修のトラブルを防ぐことができる。住宅改修をするには多職種との連携が大切で福祉用具の知識はとても重要ということにも共感しました。

昨年2月に千葉県の「建築士の介護基礎講座」に呼ばれて「岐阜県の福まち建築士」の立ち上げの話をさせてもらいました。女性建築士の連絡協議会の輪が分科会を通してこれからも広がっていくことを期待したいと思います。

 

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(↑C分科会 リモートからの様子)


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(↑C分科会 会場からの様子)


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(↑C分科会 配付資料)



 

■D分科会『たてものを使い繋ぐために』に参加して


報告者:田中 佐企


福井県建築士会、ふくいヘリテージ協議会の方々による文化的建造物や空き家を改修し活用している事例を紹介していただきました。

事例としては、

・音楽関係者である所有者が実家の古民家をコンサート等のイベント会場として活用

・デザイナーがUターン企業の際に実家の古民家をオフィスとして改修し、使っていない部屋をレンタルスペースとして貸出

・地域の空き家を大工が借りてリノベーションし、工房などとしての活用事例を発信

など、どれもが建物と持ち主の記憶を残しつつ上手く活用されている様が伝わりました。

福井では、コンシェルジュサイトを立ち上げ、県の文化財をはじめとした歴史的建造物等を活用し、保護し、発信し、地域の活性化につなげるプロジェクトを進めているそうです。
県独自の制度により、保存活用地区を指定し、改修工事の補助を行うなど、ヘリテージ協議会と行政が連携して行うことで可能になっていることがよく分かりました。しかし日常の業務で痛感することは、文化財等は勝手に解体されてなくなってしまうことは少ないけれど、民間の住宅などはなかなかそこまで把握できないということです。
発表の中でもおっしゃっていましたが、多くの人たちに存在を知ってもらうこと、使えることを伝えることがとても大切だと思い、大変参考になりました。

  

 

 また、興味深かったのは「笏谷石(しゃくだにいし)バンク事業」のお話でした。
福井で採掘されていた笏谷石は1998年に採掘が終了し、現在は在庫と再利用のみとなっているそうです。
その為、解体等により採石場で粉々にされてしまうのを避けるため、笏谷石を売りたい人と買いたい人をつなぐサイトを作り、地域の素材を次世代へ繋ぐ取り組みをしています。
石材の保管の問題や運搬費など課題も多いとのことですが、これは解体現場の古材などにも活用できる仕組みではないかと感じました。


 




 最後に伺ったのは、住宅医の手がけた改修事例の紹介でした。
住宅医とは、「木造病理学」に基づき、構造・温熱・省エネ・高齢者・防火・耐久性等、既存建物の改修に必要な講義を受け、知識だけでなく、分析力、技術力、実践力が備わっていると認定された建築士のことです。
岐阜県立森林文化アカデミーで受講することができ、私も2年間アカデミーに通い履修終了しています。
しかしながら、なかなか実践に移す現場に巡り合えず、未だ認定会で発表できておりません。
今後は、是非とも実践し、改修時の頼れるパートナー(かかりつけ医)となりたいものです。

 



質疑応答では、改修工事時における200㎡までの緩和制度やアスベストの対処について等が挙げられました。
いずれも正に意見交換したい内容であったので、現地参加していれば良かったなと残念に思いました。



今回、女性委員会に入会して初めての全国大会で、分科会の内容はとても有意義なものでした。
ただ一点、zoomでの参加で会場の音声が聞き取りづらかったのはとても残念でした。
質疑の内容や応答もはっきり聞き取れたら良かったなと思いました。


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(↑D分科会 会場からの様子)

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(↑二酸化炭素排出量を計る計器は司会の大森さんの私物です。)


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(↑福井県からのコメンテーターの本岡さんと今出さんはリアル参加で、乾さんはリモートでの参加でした。後ろに見える窓は換気のために開いています。)





E分科会に参加して

 

報告者 岡田 利里

 

 

テーマ:「景観まちづくりと建築士・京都景観フォーラムでの活動」

コメンテーター:内藤 郁子氏(京都府建築士会)

 

 

コメンテーターの内藤郁子氏は、30年以上京都の景観に携わってこられ、2007年に京都市で「新景観政策」が施行された翌年、「NPO京都景観フォーラム」を立ち上げられました。その活動報告と意見交換がE分科会では行われました。

興味を持ったのは、建築を含む様々な分野の専門家あるいは地域の人々が、基礎講座と実践講座を受け、京都景観エリアマネージャーとして登録し、京都景観・エリマネ・ネットというネットワークを形成するというところです。様々な分野で活動するエリマネが、自主的な研究・研鑽・交流の場を作り、自身の専門を越えた視野や知見を得てスキルアップを図り、互いに学びあい、助け合うプラットフォームとするというこのネットワークが、京都の景観を継続的に支える大きな力になっていると感じました。

京都だけの話ではなく、景観は地域の共有財産なので、施主や建築家の、建物を目立たせたいという思いだけでデザインするのではなく、街並みをつくる自覚をもって建築してほしいということでした。

面白いと思ったのは、太陽光発電は、京都市の景観条例にかかわる地域ではつけていないか、パラペットより出ないように水平につけたりしているが、これからは変わっていくかも知れないとのことでした。昔ながらの建物も残しつつ、カーボンニュートラルに向けた創エネも必要になってきています。

 



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(↑E分科会 会場からの様子)


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(↑会場でいただいた資料の一部)






分科会会場の位置図
分科会 会場図.png

分科会の始まる前に各分科会会場の様子を撮ってきました。
初めてのハイブリッドでの分科会開催ということで、各会場とも準備で大変そうでした。



A分科会 会場の様子

合計参加者:35名
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B分科会 会場の様子

合計参加者:44名
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C分科会 会場の様子

合計参加者:31名
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D分科会 会場の様子

合計参加者:51名 (会場参加20名 WEB参加31名)
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E分科会 会場の様子
合計参加者:20名
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F分科会 会場の様子
合計参加者:20名
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G分科会 会場の様子
合計参加者:23名
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