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令和元年度(2019)活動報告

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飛騨古川町まちあるき見学会

JR飛騨古川駅構内にて

 


日 時:令和元年年9月7日(土)
    11:00~1:30

会 場:岐阜県飛騨市古川町
参加者:5名

 

 

 

「古川町まちなみ見学会」の報告

 

報告者:井之口 洋子

 

9月7日は町歩きには多少暑いかなと思われましたがとても天候に恵まれました。

古川駅で参加者の皆さんとガイドさんと待ち合わせてそのまま見学に出発しました。

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(ハッピを来ている人がガイドの森下さんです)

 

ガイドは森下さんです。最初に古川の歴史をざっくり教えてくださいました。

江戸時代に高山が天領と呼ばれる直轄領になり、その副都心となったのが古川でした。ですので、古川は天領時代に栄えた町なのです。

水が豊富で、大垣に次いで大きなお堀工事が行われました。

今も町中にある道路は昔の堀の巾になっているところが随所に残っています。
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(堀の巾の説明を受けている様子)

 

最初に古川といえば「三寺まいり」という伝統行事がありますが、そのお寺の1つ円光寺へ。こちらはとっても立派な山門のあるお寺でした。

こちらの門は古川にあった増島城の山門を移築されたそうです。

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(円光寺にて説明を受ける)

 

次は飛騨の匠文化館へ

こちらの建物は釘を使わずに飛騨の木材を使って地元の大工さんたち30人によって建てられた建物です。

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(匠文化館にて)
 

高山は古い建物を残した町並みです(伝建地区)が古川の建物は古い建物をそのまま残すのではなく、高度経済成長期に伝統工法で作っている建物であることです。

そして特徴的なのが屋根の庇を支える腕木に装飾を施して「雲形肘木」(くもがたひじき)と呼ばれるものです。通称:雲と言っています。

昭和29年頃から一般住宅につけるようになり、建てた大工さんがこの装飾を考え、彫るので今では200種類を越えると言われています。

こちらでは様々な雲形肘木が一度に見られます。
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(いろいろは種類の雲形肘木)

 

次は古川にもある屋台蔵の1つ麒麟台へ。
 

町内の公民館以外に屋台の為だけに麒麟会館がありました。屋台蔵の隣です。

こちらはお祭りの時に拠点となるだけでなく、屋台にまつわる諸々の道具等の収納機能があり、使い方的に屋台蔵と直接繋がっているかと思いましたが屋台蔵とは完全に縁が切れているのだそうです。防火上、防犯上の措置のようでした。
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(今回は丁度お祭りの準備の為に麒麟会館が開いており、中を見学することができました。)
 

お祭り前にはお囃子、からくりの練習をこちらで行っているそうです。

屋台蔵は置き屋根になっており、正面は大きな観音扉になっています。扉には屋台の紋がついており、これだけ大きな観音扉は高度な技術が必要なんだそうです。

屋台の保存には市、県、国からと補助金が多く使われているそうですが、賄いきれない部分もあり市民の寄付にも頼っているそうです。

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(麒麟台の屋台蔵)
 

祭りになると提灯の竿を各家庭の前に立てて、提灯を灯します。すたれていく町も多いようですが、古川では町の方々は苦にせず続いているそうです。
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(竿を建てる穴)

 

次は古川の歴史をさらに詳しく聞きながら町並みを散策です。
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(町歩き散策の様子)

江戸時代に飛騨地方が栄えたので、明治時代は高山市の人口は日本の中で人口が多く、古川もベスト5に入るほどの大きさであったそうです。

文化交流も盛んだったので今ではユネスコ文化遺産が2つもあるのが誇りとなっています。(高山祭と古川祭)

 

渡辺酒造、蒲酒造と三嶋ろうそくの前を散策。

蒲酒造ではお酒の試飲もできます。三嶋ろうそくは朝ドラ「さくら」の舞台にもなっ

たお店です。伝統的な和ろうそくを作られています。
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(蒲酒造店舗内部の様子)

 

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(三嶋ろうそく店舗外観)

 

三寺まいりの2番目のお寺、本光寺に向かいます。

その途中に住民運動が起こった話を伺いました。

道路に子供の通学の為に歩道橋が架かっていたのですが、それが町の景観を損ねているのではないかと自主的に話し合って地下道を作り、歩道橋を撤去したそうです。

町並みに対しての意識の高さを感じました。
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(歩道橋入り口の様子)
 

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(歩道橋外観。説明をいけないと、歩道橋とは全くわかりません。)

 

本光寺は飛騨地方では一番大きなお寺です。とても立派な山門で彫刻は富山県井波市で彫られたそうです。

飛騨の匠が奈良の都の建造物造営に携わったことから京、江戸文化の融合があり文化が栄えたのではないかと思われるとの説明がありました。
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(本光寺と山門)

 

また、こちらは映画のあゝ野麦峠の舞台にもなりました。映画では辛い面がクローアップされていましたが、森下さんの聞いた話では現金収入があり明るい話の方が多かったそうです。
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あゝ野麦峠の石碑。説明を受けないと見過ごしてしまいます。)

 

次は登録有形文化財になっている八ッ三館です。こちらもあゝ野麦峠ととても深い関わりのある建物です。
大正時代には就職の斡旋などを一手に引き受けていて、地方から来た若者はこちらで集合し就職先へ向かったそうです。

少しだけ中を見せて頂きました。
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(八ッ三館内部)

 

そのまま荒城川沿いを歩いて三寺まいりの最後のお寺、真宗寺に向かいました。
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(川沿いを歩きます。)

こちらのお寺はとても背の高い建物で、近くの赤い今宮橋とのコントラストが美しいお寺でした。
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真宗寺 山門)

 

その後は昼食会場の「おはこ」で町歩きは終了しました。

「おはこ」では薬草ランチを食べ、薬草の効能を説明してもらって美味しく頂きました。
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(昼食のプーレート)