岐阜県建築士会 ぎふ木造塾 部会

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2023年度

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2023年度 ぎふ木造塾 講義

開催日時:2024年1月27日(土)14:00~16:00

開催場所:OKBふれあい会館 301中会議室

参加者数:58名

講師  :古田誠 様(ぎふ木造建築相談センター専門員)

テーマ :「作る」「造る」「創る」・・・「計る」

 

 岐阜県建築士会ぎふ木造塾部会では、昨年までの参加者アンケートにあった要望の反映および、今年度の8月25日に開催した、木材の川上から川下までを巡る建築見学ツアーで実際に見学し体験してきた木材の使われ方・考え方を、さらに講義で知識を深めるべく木材・木造の様々なことに造詣が深い、ぎふ木造塾建築相談センター専門員の古田誠様にご登壇いただきました。

 古田様は、アトリエ系事務所から始まり、意匠事務所、製材工場(木造ファブリケーター)、木構造事務所を経て、ぎふ木造建築相談センターに至るまで多岐にわたる木造畑を歩まれてきた方です。

 

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講義会場                  石黒会長(岐阜県建築士会)の挨拶

 

 今回の講義は大きく「つくる」について4つのパートで構成されており

 「作る」・・・学生時代からアトリエ系事務所時代の模型製作への取組み

 「造る」・・・製材工場時代に関わった造る側からの取組み

 「創る」・・・構造設計・意匠設計からの創ることへの取組み

 「計る」・・・ぎふ木造建築相談センターに相談のあった物件での計画から実施までの流れ

をご講義頂き、学生から実務者の方また、既に木造建築・木材の取り扱いに大きく関わっている方、今後木造建築に関わっていきたいと考えている方といった、今回この講座に参加された様々な分野すべての方に対し非常に有意義な講義内容でした。

 

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ぎふ木造建築相談センター/古田誠様     講義

 

 古田誠様が過去に歩まれた異なる木造建築関連の職歴やプロジェクトを通じて得た実践的な知識が、多くの実例写真やイラストにより参加者にリアルな形で伝えられました。

 木造建築の未来において重要な要素となる知識と洞察が共有され、参加者は実践的なアプローチを学ぶことができたのではと考えます。

 

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講義会場 全景                講義

 

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講義                    瀧本部会長/閉会のあいさつ

 

 最後には、参加者からの質問回答時間や懇親会がおこなわれ、古田誠様が参加者と直接対話する場が提供されました。これにより、より深い理解と交流が促進されました。

 

【参加者アンケートの紹介】

・いろいろな実例のお話とても楽しく聞かせて頂きました。ありがとうございました。

・様々な詳しいお話を聞くことができて、とてもおもしろかった。

・とても充実した内容でした。木造(木材)を木質化に広げるだけでこれだけ広がる世界があるこ

 とが分かりました。

・木造の構造(在来でない大規模の建築物仕口)等参考になりました。

・木材を売る側ですので、このような取組みがつづいていることに感謝申し上げます。

 「木っていいな」と思ってもらえる使い方を進めていただけるとうれしいです。

・専門的なことを実際の写真などから分かりやすく学ぶことができました。また分からないこと

 が多く、来年から大学で建築について学んでいくので、今回の学びを頭において頑張りたいと

 思いました。ありがとうございました。

 

 今回の講義は、当初予定していた定員に対し約1.2倍のご参加をいただき誠にありがとうございました。

 これにて今年度の、岐阜県建築士会ぎふ木造塾部会主催の建築見学ツアーと講義は終了しましたが、来年度(令和6年度)も建築見学ツアーや講義など木材・木造を楽しく学べる事業を計画しています。

 募集時期になりましたらチラシや岐阜県建築士会のホームページ、メルマガなどでお知らせいたします。

 また、これらの申込みに際しては、建築士会の会員・非会員、実務者、学生のどなたも申込み頂けます。木材や木造に少しでも興味がある皆様!是非御参加をお待ちしています。

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2023年度 ぎふ木造塾 見学会

かしも明治座・木材製材所建築見学ツアー

 

開催日時:2023年8月25日(金)8:00~18:30

開催場所:(協)東濃地域木材流通センター(キーポイント)⇒くりくりの里⇒福岡小学校⇒

     かしも明治座⇒(株)梅田製材所⇒(株)山共

参加者 :21名(うち学生10名)

 

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参加者全員で集合撮影(中央左:鈴木理事長、中央右:石黒会長)

 

 令和5年度ぎふ木造塾の見学会は、東白川周辺の「山から建築まで」を見学体感するコンセプトのもと開催させて頂きました。夏休みの宿題やクラブ活動などの合間を縫って参加いただきます学生さんへ有意義な見学会となることを望みながら準備いたしました。

 木材産業・文化は、河川流域で生まれ成長してきた実態を学ぶことができました。落合川・付知川・木曽川、大きな三川上流周辺領域で伐採された木材を、その三川で下流へ運び製材して、その場もしくは更に下流へ流して運び建築へ形を変えていく様を勉強出来ました。

 先代が植林してから50年ひたすら育て上げ、やっとの思いで利用価値が発言する木材ですから、使う側としては、「木に(山に)喜んでもらう使い方」「木を最大限の価値感で使うこと」を設計で恩返しするべきと改めて感じました。

 

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岐阜県建築士会    いつもにこやか      キーポイント 鈴木理事長よりご説明

石黒時紀会長挨拶のち キーポイントさん     営業 小椋様には全工程にお付き合い

ぎふ木造塾瀧本挨拶               頂きました

 

 岐阜駅より出発。バスの中では到着までの時間を有効に、岐阜県建築士会の活動紹介をしたり、参加者にアンケートをとって質問などをかいてもらいました。

 恵那市にあるキーポイントさんには「東濃ひのき」の大径ものや、本当に見事に「無節」で色艶のきれいな、地域の「木財」が所狭しと積上げられていました。他の地域からも木材が流通(川中)して来ていることに驚きました。

 北方へ移動の途中にある くりくりの里 でお昼をみんなで一緒にとりました。建築士と学生さんとが同じテーブルで質問しあって、とても和気あいあいと楽しい昼食でした。

 中津川市福岡の福岡小学校さんに開校直前のタイミングで見学ができました。空気感がRC造と違って、活き活きと学べる感覚で気持ちのいい学校で、羨ましかったです。

 

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中津川市職員様よりご説明          木質感ある教室を見学

 

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エントランスすぐの丸太そのまま建ったホール    木材マリオン・無目

 

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視線を止める・魅せる木材の使い方         気持ちいい大階段で集合してパシャリ

 

 さらにバスで北上、中津川市加子母にある かしも明治座さんへ。130年の歴史。さきほどの福岡小学校は、できたてほやほや。新旧の建築(川下)を一度に味わいました。樹齢400年・長さ8間もある巨大は梁材を100人がかりで切り出してきたとか、地元の有志らの出資によって成り立っているとか、奥深さを感じました。楽屋も舞台装置も奈落も見れて、役者気分も味わえて満足でした。

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2階席も含めて400人が観に来たそうです   木材を木目なりに割いて凹凸を活かした水対策

 

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2階席きもちい~ ここが一番高価な席です  高名な歌舞伎役者がここで!どこもかしこも木

 

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回転舞台装置 束の修復姿は大工の腕のすばらしさ 胡蝶と炭次郎

 

 西へ方向転換して、製材所(川上)めぐりです。梅田社長にご案内頂きました。梅田製材所さんは、中津川加子母にあり地元のひのきを出来る限り価値ある長尺の姿に製材されていました。いい香りでした。

 更に西へ数分、東白川村にある山共さんです。田口社長曰く、付知川流域には、スギの製材所が無かったことから差別化を図る上でスギを取り扱うようになったそうです。

 

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梅田社長のヒノキへの情熱を聞きました    使ってちょうだいと皮むきされて待っています

 

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田口社長には受け継がれてきた山を大切にする心を  スギは比較的大きく成長しますが、

使う側にも持ってもらいたいとお話頂きました    その価値を見出すのは、職人の勘しだい

 

 さて移動中にバスの中では、アンケートにお応えするやりとりが続いております。ご参加いただいた学生さんから、ご参加いただいた建築士さんへ、「就職」を目前にして「今」をどう過ごせばいいのか、何をしておくべきか、何を見ておくべきか、何を読み込んでおくべきか、勉強するべきか、建築士以外の資格は?、設計業務とは?、街づくりに携わるには?、施工とは?など、建築家の内田さんと棟梁の村瀬さんの無茶振りも交えたエスコートで(笑)盛り上がりました。社会に出ることに非常に真剣に捉えていることが、当時の自分と比較してみると頼もしく感じた時間でした。そんな学生さんに感化されました。私もまだまだこれから、がんばろう。

 川上~川中~川下と一気通貫のツアー、とても楽しみながら勉強させていただきました。ご参加頂きました方々、ご協力くださいました方々、一丸となって運営して頂きました木造塾の方々、ありがとうございました。

 来年は、郡上方面を予定しております。また楽しく「木造ならではの魅力」に迫りましょう。

 今後とも宜しくお願い致します。

                                 ぎふ木造塾部会員一同

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