2016年度
2016年 ぎふ木造塾 第3回講義 報告
開催日時:2016年10月15日(土)13:30~16:30
開催場所:ふれあい福寿会館 301号室
受講者数:20名
講 師:立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員 棚橋秀光先生
講義内容:「伝統木造の仕口の耐震のしくみ」
当日はJR東海の事故のため、名古屋から名鉄に乗り換え、新岐阜に到着というハプニングもありましたが、問題なく講義が始まりました。
先生の研究は、1998年京都府立大学の教授に就任されてから始められ、2006年に京都大学防災研究所鈴木祥之研究室に研究員として移られてから、「パステルナーク・モデル」と「めり込み」についての研究が始められ16(?)年目の現在に至っていますとの前置きがありました。
その背景には日建設計時代に行った関西空港、神戸のポートタワーでの地盤の不当沈下対策の研究があったとのお話でした。
講義はパワーポイントでまとめられたスライドを使って、前半の仕口における「対角線効果」による「めり込み」の耐震のしくみの説明、後半の実験例、飛騨高山で得られた仕口を使っての実験概要、4種類の楔の復元力特性の説明をしていただきました。
前半の理論的お話は、理解できたような気もしましたが、有限要素法FEMとの違いはよくわかりませんでした。
年輪方向による違いは、木の特性として、なんとなく使っていてわかる感じはしました。
【受講者の感想】
全般的に専門的レベルの話で難しかった。タイトルの「耐震のしくみ」につなげて、一般建築の総合的な話を聞きたかった。お城、伝統建築、現状耐震金物の考察など。先生と大工棟梁とのコラボなど。
という感想がありました。
3時間の難しい講義は、先生にとってもたいへんだったようで、お疲れの様子でした。