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2015年度

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2015年度 第二回講義を終えて

菊池恭二氏
 
 日 時:平成28年2月21日(日) 13:30~16:30
 講 師:菊池恭二氏(宮大工 社寺工舎代表)
 テーマ:「棟梁の器は、人生の深さ」菊池恭二棟梁が語る人育てから伝統文化継承を学ぶ
 
 簡単なあいさつの後、菊池棟梁が初めて西岡常一棟梁に出会った時のDVDを見せて頂きました。それは西岡棟梁の処にテレビの取材が来ていた時にたまたま菊池棟梁が訪れたという貴重なものでした。それを見ながら大工になった経緯、その後宮大工になりたいと思い、西岡棟梁の家を訪れた経緯を話して頂きました。この話の中では何度も行こうかやめようかと西岡棟梁の家の前を行ったり来たりして、やっぱりということで行動したことが印象に残っています。
 その後、どの様に修行時代を過ごして来たかお話しして頂きました。その話の中には心に残る言葉がいくつも出てきました。今回のサブテーマは『人育てから伝統文化を継承する』でしたが、伝統文化だけでなく良いものを継承して行くにはどの業種にも当てはまる言葉だと思いました。「素晴らしい人がいたら四六時中そばにいてうつしとる」「人に使われないと人は使えない」「弟子に自分が失敗した話をし、弟子にも失敗したら隠すなと教える」「質問は自分の考えをもって質問しにいく」「勇気は自信に先行する」。
 最後に池上本門寺五重塔の平成の大修理のDVDを見せて頂きました。伝統工法だけでなく強度を増すために現在の技術も取入れた修理は何百年か後の修理でどのように評価されるかは誰も知ることは出来ませんが、建設当時、元禄の修理でもその時代を反映させていることがよく分かりました。
 その後希望者だけで懇親会を行いました。ここでは職人として話も聞きましたが経営者としての話も聞け大変勉強になりました。
 
〈受講生の声〉
・貴重なお話を聞くことができて勉強になりました。
・DVD映像を見て、さらに100年後、200年後に今の技が継承されていくのか
・勉強になりました。弟子入り前の話が心に残りました。ありがとうございました。
・法隆寺の平成大改修はすばらしかった。
・人育てから伝統文化を継承するという題目だったが、どの世界でも通用するお話しで大変為になりました。
・興味深い話題でした。なるほどと思い拝聴しました。
・木造の未来とは、構造・仕上の両面での主張がほしい。在来工法の生かし方と改めなければならないところ他具体的に提案や問題提起していってほしい。
 
菊池氏が初めて西岡棟梁に出会った時のDVD
講義風景
 
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