2012年度
2012 第1回講義を終えて
テーマ:「建築と庭」
講 師:造園家・荻野 寿也(荻野寿也景観設計 主宰)
第1回の講師:荻野先生は建築家の方々との信頼があつく、多くの仕事を手掛けられ、大阪を中心にご活躍中です。
「庭」の構図を生け花の発想のように考えられ、建築をより美しく見せるための必要な空間と言う事を、講義を通じ感じ取る事が出来ました。
暮しの中で自然を感じる事が出来る庭は、目で見、音を聞き、匂いも感じる事が出来る空間で、そこから人とのつながる場所でもある事を知りました。
モダンな建物だったり、狭い庭空間だとしても、外構を建築と一体に建築的にデザインする事により表情が変わり、住まい手の気持ちも豊かになり、外から見たときの建物の表情も明るく、決して閉鎖的にはならないと言う事も感じました。
また、庭をより自然に見せる「原風景の再生」と言う手段で、その土地の樹木や石そして風景を取り入れる事により、街に溶け込んだ風景となり街の表情までも豊かになり、「庭」は建築と街をつなぐ事も出来る重要な空間だとも思いました。
今回の講義を受講し、建物だけを敷地の中心に考えるものでは無く、建物と一体に庭を考える事により、豊かな表情を作ってくれる手段として大事にしていきたいと思います。
庭づくりは、楽しんで生活できる大事な作法の一つだと言う事を教えていただきました。
<受講生の声>
・建築物をより美しくみせる「庭」、庭が必要な事はわかるのですが知識がない。
庭についての講義は初めてでした。
大変ためになる話で、時間が短く感じました。
こういった講義はもっと聞きたいですし、資格修得(造園)につながれば...。
・建築と庭の関係を考える事が出来ました。
庭の定石を外しての感性での作庭のおもしろさを感じます。
・今まで、建物の事しか考えていなかったのですが、建物に緑があると見栄えや、建物から受け
る印象がだいぶ違う事をすごく感じました。
緑は大切だと思いました。
・設計段階で庭の提案もするが、ほとんどが予算の関係で無しになり、施主様がその後、余裕が
出来た時に造園家さんに頼む事が増えている。
そうすると、庭は庭、家は家と敷地の中で分離してしまい残念に思う事は多々ある。
ローコストでも、最初から庭を組み込んだ提案が出来るように考えて行きたい。
・「建物と庭」を一体に考えて、お互いが美しく見えると言う事に気を配られている事が良くわ
かりました。
常識にとらわれすぎず、チャレンジしてみる事が大事だと思いました。