2009年度
2009 第5回 伝統木構法の多様な世界の確認
11月7日 講 師 : (株)増田建築構造事務所 増田一眞 氏
建築士会の会誌「建築士」での記事や連載その他書籍でも多くの方が目にされている増田一眞氏によるぎふ木造塾を開催しました。
まずは伝統の架構史についてお話し頂き、なぜ現在の筋交い壁や金物に頼る構造になったのかという話から始まり、日本における歴代の職人による工夫や集積された知恵は継承して発展させるべきであるとわかりやすく学びました。
伝統技法を活用した設計実施例では金物を一切使わず構造と意匠が融合した美しい架構の建物の数々を構造的見地から解説して頂きながら拝見させて頂きました。
材料で言えば合板や集成材のように接着剤に頼らなくても無垢材にダボを使用した矧ぎ合わせ材で多くの事が出来る事例を知ることができ、材を合成するという考え方も学びました。
この考えでのアーチ材の作り方や、その材を使った合成アーチの多くの実施例を見て解説して頂き、その大架構をみて木構造の可能性を身近に感じ木造の魅力を改めて感じたことと思います。
今回の木造塾には増田一眞氏が会長をしておられる「NPO法人 伝統木構造の会」から2名の方も参加してくださいました。
講義後の懇親会においても建築士会のぎふ木造塾塾生と伝統木構造の会の方とがお酒を飲みながら熱くそして楽しく歓談したことも報告させて頂きます。