ぎふHM 2023年度
令和5年度 HM 第9日目
テーマ:「高山市伝統工法木造建築物耐震化マニュアル」に即した限界耐力計算方法と耐震補強要素についての解説(講義)
「飛騨高山まちの博物館」、重伝建「上三之町」古い町並み・「高山市政記念館」・国指定重文「料亭洲さき」(見学)
日時 :令和5年9月3日(日) 10:00~15:30
場所 :飛騨高山まちの博物館・上三之町伝建地区・高山市政記念館・料亭洲さき
参加者:21名
1.「高山市伝統工法木造建築物耐震化マニュアル」に即した限界耐力計算方法と耐震補強要素
についての解説(講義)
講師:建築士会飛騨支部 田村嘉伸 氏
① 田村嘉伸氏の講義の様子 ② 講義風景
「高山市伝統工法木造建築物耐震化マニュアル」(以下「高山マニュアル」と略す)を使用し、伝統工法の建築物の復元力特性と近似応答値を利用して耐震診断と補強方法についての講義でした。
内容は、地震応答値の取り方及び耐震要素としての土壁や垂れ壁付き架構の復元力特性の求め方について計算式をもとに説明を頂きました。
地震応答値については、高山マニュアルでは工学的基盤上の表層地盤による増幅係数Gsが「1.5」となっており通常の計算よりは有利になっていることを解説され、復元力特性については、土塗壁や仕口の復元力特性についての資料として用意されていること、垂れ壁付き架構については計算で求めることなどを解説された。
講義の内容につていは、いきなり計算式の解説になったが、高山マニュアルの作成に携わった一員としては、高山マニュアルを作成することになった経緯や高山マニュアル独自の部分などについて説明して頂けると良かったように思います。また、垂れ壁付き架構の計算については、垂れ壁内の土壁の変異と周囲の架構の変異を組み合わせた複合変異となることの説明がされず計算式のみの説明であったため理解しにくい内容になったと思われます。
2.「飛騨高山まちの博物館」・重伝建「上三之町」古い町並み・「高山市政記念館」
・国指定重文「料亭洲さき」(見学)
講義会場の飛騨高山まちの博物館の土蔵内展示見学、上三之町の古い町並み見学、高山市政記念館見学、料亭洲さき見学をしました。
飛騨高山まちの博物館 外観 飛騨高山まちの博物館 中庭
飛騨高山まちの博物館 矢嶋北蔵展示室 飛騨高山まちの博物館 永田酒蔵吹抜
上三之町 風景 上三之町 風景
高山市市政記念館では高山市文化財課の八賀氏よりリニューアル工事の概要説明を受けました。1階の既存土塗壁の下地構成実物展示、2階床梁仕口・屋根仕口の実物展示の見学をしました。
高山市政記念館 外観 高山市政記念館 説明の様子
高山市政記念館 屋根裏説明書 高山市政記念館 屋根裏展示
料亭洲さきでは個別に各部屋、2階客間の3尺幅1枚板の床の間や飾り棚を見学しました。
料亭洲さき 入口 料亭洲さき 玄関
料亭洲さき 玄関吹抜 料亭洲さき 1階既設の飾り物
料亭洲さき 1階川の間 料亭洲さき 2階一番の間
料亭洲さき 2階一番の間床の間 料亭洲さき 2階二番の間飾り棚