岐阜県建築士会 まちづくり委員会

公益社団法人岐阜県建築士会 まちづくり委員会
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福まち建築士 2019年度

全体会 2019年度

日時:令和2年2月14日(金) 13:30~16:00

場所:岐阜県介護研修センター 3階会議室

参加者:22名

 

「排泄介護の負担軽減に向けて」の研修の様子

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排泄介護の負担軽減についてと商品のご案内

 TOTO株式会社 中部支社 市場開発部 プレゼンテーショングループ 主任れレストルームプランナーの山下麻紀様に『排泄介護の負担軽減に向けて ~「トイレ」で介護を考える~』をテーマにお話しして頂きました。

 現在、介護施設のベテランの介助者の人材が激減しています。その方たちの負担を減らすように業務の改善アンケートを実施したところ排泄に関する問題が42%あったそうです。

 ということで、TOTOさんは排泄介護の負担軽減に向けて開発を行って出来たものが「前方ボード(スイングタイプ)手すり」だそうです。手すりには色々な種類がありますが、なんでもかんでもつければよいものではなく、自立・要支援・要介護の状態で(高齢者住宅・施設向け商品カタログP.11参照:TOTO)選ぶ必要があることがよく分かりました。

 前方ボード手すりを使用すると、トイレの配置が従来と異なる場合もあるそうですが、スタッフさんの負担がかなり軽減できるそうです。

 ただ排泄の手助けをするだけでなく、排泄前後のケアも負担が軽減するそうです。

 介護スタッフさんの使い勝手の映像も用意していただいていたので、カタログを見るだけより分かりやすかったです。

 老人ホームなどの施設は以前は同じ使い勝手のトイレや手洗いが並んでいたりしましたが、現在は向きや水栓の種類を変えたりすると色々な症状の方の介助が楽になったり介助なしに利用してもらえたりするそうです。

 これからの在宅でも、介護する人が共倒れとならないようにこういった設備も必要だとおもいました。

 

 もうひとつはベッドサイド水洗トイレの改良品を紹介して頂きました。ポータブルトイレの代わりにおける水栓トイレです。普通の水洗トイレと異なるのは細かく粉砕される機能が付いていて、細い管でも流れていくということです。以前に比べて移動も楽に出来るので、ベッドの横にあっても楽に掃除が出来ます。粉砕具合や粉砕されないようなものを流してしまった場合の映像も見せて頂けたので、疑問に思っていた不安が解消されました。

 

 施設だけでなく住宅でも時と場合によっては提案できる材料を持っていることは大事だと思いました。

 

2019年度の活動報告・2020年度の活動予定

 2019年度の活動報告として、今年度はPR活動に力を入れてきたので、その内容をお話しました。詳しくはこの記事の前のホームページを確認して頂きたいです。その後、おさいらいとして5件あった相談依頼の内容をまとめたものをお話ししました。

 2020年度の活動予定としては、2019年度でPR活動を行って、認知度がだいぶ上がったと思われることから相談依頼が増えるのではないかと考えました。しかし、実際の仕事での実務経験のある方とない方との理解度の差があることから、実例集を作成していきたいことをお伝えしました。

 また、全国大会で発表のあった『観光バリアフリー』についても岐阜県で何か出来ないか考えていくことをお伝えしました。

 

活動報告と活動予定

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「介護保険住宅改修の適正化に関する支援業務」について

 来年度、もとす広域連合において、支援業務を行っていこうという予定になっています。

 ここに至った経緯とこれからの流れを桐山副会長にお話しして頂きました。

 実際どうなるかまだ分かりませんが、出来ればこういう活動もしていきたいので、下記の内容を確認していきました。

 

介護保険の住宅か改修の確認(もとす広域連合編)

 保険者によって内容が異なるので、今回はもとす広域連合としての内容を下川さんにお話しして頂きました。これからもし県内全域に取組が広がっていく時には地域ごとに確認していく必要があります。

 介護保険の住宅改修の補助金だが、誰のための住宅改修か微妙な工事となっていたり、理由書と工事内容が合っていない場合があったりするので、そのあたりの読取りが必要なります。

 諸経費でも判断が異なるそうです。もとす広域連合においては設計にかかる諸経費のみで、工事に含まれるとは思いますが介護保険ではごみ処理や運搬は対象外となることにも気を付ける必要もあるようです。

 判断がつかない場合は保険者に確認することも必要です。

 原則、建築士としての見解でおかしいところを確認する必要があることが分かりました。それ以外にも法律に触れる改修になる場合は確認する必要がある等、たくさんの確認内容がありました。

 今後のこの活動において協力して頂ける方にはこの全体会の後残って頂き詳しく説明させて頂きました。

 

介護保険の住宅改修の今後の打合せ

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