弊社は西濃地域を拠点に、設計監理業務を３０年以上営んできました。
　建築は社会の文化・発展に伴いその用途は複雑となり、建築（物）は単に人間生活を自然（雨・風・日射）から保護する物のみではなく、積極的に社会や文化へ表現する物となって参りました。
　建築の基本は人間を尊重する立場にたち（住み手重視）、人間を愛する情熱の心をぶつけて創作するものであります。そして自然と人間生活（建築）を融合させ、工夫し配慮する造形が、設計でありデザインだと考えています。デザインの中でも、写真や図面など２次元的デザインと、空間としての光を意識した３次元的デザインがあり、特に後者が重要だと考えますが、双方がかみ合ったものを産み出せたとき、私たち建築士は幸せを感じることができます。
　近代建築を簡潔にまとめると、構造の合理化と用途に伴う機能を基盤に持ち、近代科学の可能性と材料の可能性の追求を栄養とすることで、人間の幸せに貢献するのを第一条件として発展してきたものですが、物質的な豊かさを求め、エネルギ－や資源を大量に消費する今日の社会は、自然界における生態系に影響を及ぼし、地球環境にも大きな変化をもたらしています。
　そこで豊かで快適で健康に良い環境を、次世代へ受け継いでゆく為に、私たち建築士は、自然のもたらす恵みに深く思いを巡らすと共に、大気・水・土壌等による自然系の均衡と循環をおりこむことが重要であると考えます。
　上記を踏まえた上で「共生」・「循環」をキーワードとし、これまで以上に環境の保全に努め設計を行って参ります。